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オーラルフレイルって聞いたことありますか?
2019.02.25(月)
こんにちは。川﨑歯科クリニックの川﨑です。
皆さんはオーラルフレイルって聞いたことありますか?
前回のブログでお話しさせていただいたように日本では、65歳以上の高齢者が総人口を占める割合が26.7%で、今後は75歳以上の人たちが増加が顕著になるのは予想されます。
その中で、歳を重ねると誰でも身体の機能が低下し、身体的な問題が生じてきます。それ以上に精神・心理的または社会的にも支障をきたしやすい状態を「フレイル」といい、健康な状態と要介護状態の中間の状態の事をいいます。
世界で使われている指標では
- 体重減少(1年間に4.5Kg以上減少)
- 筋力低下(握力 男性<26kg 女性<18kg)
- 易疲労性(自己評価:先月ごろよりいつも以上に疲労感があるなど)
- 歩行速度の低下(通常歩行速度<1.0m/秒)
- 身体活動の低下(生活活動量評価)
5つのうち3つ以上に該当すると「フレイル」と判定されます。
なかでも、口腔機能の低下や摂取可能な食品の制限など口の機能に関わる衰えを「オーラルフレイル」といいます。
オーラルフレイルになるとどうなるの?
オーラルフレイルの初期段階でみられやすいのは、咀嚼機能の衰えです。咀嚼とは食物を噛み、唾液と混ぜ合わせて、飲み込める状態にするまでの一連の動作をいいます。食物を噛む力が衰えてくると、硬いものや繊維の多い食物が食べにくくなり、食べられる食品のバリエーションの減少につながります。
それに続いて舌の力が弱まり、動きもぎこちなくなり、その結果、食べ物を飲み込むのに時間がかかったり、むせたり喉につっかえたりします。また、唇や頬の力や動きが衰えると唾液を口の外に垂らしたり、食べこぼしが増えたり、歯の位置の外側に食べ物がたまったりします。
このような症状によって食事が制限されるようになると食べるという楽しみが失われ、食欲がなくなり、外食に行く意欲が失われ、友人や家族との旅行や長時間の外出を控えるようになったりする方もいらっしゃいます。これらは高齢者のQOLを低下させるだけでなく、喪失感を与え気分を低下させることとなります。
オーラルフレイルへの対応は?
オーラルフレイルに対しては、食品の選択や食形態の調整を行うことが一般に行われています。オーラルフレイルの症状は少しずつ進行していくために、気付きにくく問題として意識されにくいため、毎日使っている口腔機能は低下しないだろうと考えてしまいがちです。しかし、衰えてきたお口の機能を放置しておくと、さらにオーラルフレイルを進行させる可能性があります。そのため口腔機能を定期的に評価し、機能低下を予防するために、舌・唇・のどの運動や、食品を適切に選択することが重要です。
普段何気ない事ができなくなったり食事をしている時にむせたり、食べる時間が昔より遅くなったり些細なことから、オーラフルレイルは始まっていくので何か気が付いた事があれば、遠慮なくご相談ください。
川﨑歯科クリニック 川﨑