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歯石ができる仕組み

2022.10.20(木)

こんにちは。川﨑歯科クリニックです。

今回は歯石ができる仕組みについてまとめました。

定期的な歯科検診できれいに除去してもらっても、次に検診に行ったときにまた溜まっている歯石。毎日気を付けて歯を磨いているはずなのに、どうしてまた固く歯石がついてしまうのでしょうか。歯医者さんで歯石を除去してもらったあとのお口はとても爽快で気持ちが良いものですが、あの爽快感が毎回の歯磨きの後にずっと続いたら良いのに……。今回は、実はあまりよくは知らない、歯石が出来る仕組みと、歯石が付着しやすい場所をご説明したいと思います。

歯石はどうやって出来るのでしょうか?

歯石ができる仕組みは、歯ぐきの上にできるか下にできるかで異なります。
●歯ぐきの上にできる歯石
歯ぐきより上にできる歯石を「歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)」といいます。歯の裏側には唾液がでるところがあり、そこから出た唾液とカルシウム成分が結び付くことで歯垢が石灰化という、石のように固まる現象が起こります。これが溜まることで歯石となります。エナメル質でおおわれているツルツルとした歯の表面にできるので、比較的除去しやすい歯石です。
●歯ぐきの下にできる歯石
歯ぐきより下にできる歯石を「歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)」といいます。唾液と関係する歯肉縁上歯石とはちがい、歯と歯茎の間から染み出る浸出液というものとカルシウム成分が結び付き、歯垢などが石灰化し固まってできる歯石です。褐色や黒っぽい色をしています。歯ぐきの下にこびりついているため、除去するのが難しく、痛みもあります。歯垢が石灰化して歯石になるという基本形は同じです。「やっぱり歯垢が固くなっただけじゃないか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯垢は磨き残しや汚れが固まったものではないということをご存知ですか?実は、歯垢というのは汚れではなく、歯垢をつくっている90%以上が虫歯菌や歯周病菌といった細菌なのです。細菌が固まってできているのが歯垢だと分かれば、それが固まったということが結構恐ろしいことだということがお分かりいただけるかと思います。

歯石が付着しやすいところとは?

●前歯の裏側
下の前歯の裏側を舌で触ってみるとよくわかりますよね。歯医者さんで歯石除去してもらったときは歯と歯のすき間の感覚があってすっきりした気分だったのに、数か月後にはすき間がない……!?というような状態に。なんだか塊のようなものを舌で感じるという方もいらっしゃるでしょう。前歯の裏側には唾液腺の開口部があり、唾液が出るところです。唾液は石灰化作用があるので、ここに歯垢が溜まっていると固まって歯石になりやすいのです。
●上あご奥歯の表側
意外に感じられた方が多いのではないでしょうか。歯石と言えば歯の裏側というイメージですが、上あごの奥歯は頬側、表側のほうが歯石がつきやすいのです。実は、唾液腺の開口部がここにもあります。そして、上あごの奥歯は歯ブラシがどうしても届きづらいところで、磨き残しが多いところでもあります。まさに、歯石をつくるのには絶好の場所というわけです。意識して磨いていても、歯ブラシの毛先が届いていなければ、磨き残しゼロというのは難しいですよね。
●出血しているところ
唾液や浸出液の作用で石灰化して歯石ができるとご説明しましたが、血液にも石灰化の作用があります。食べ物での傷や、歯周病などで出血しているところがあれば、その周辺も歯石が溜まりやすいので気を付けましょう。とはいえ、出血している部分を磨こうとなると痛みもありますし、傷をさらに傷つけてしまうことになるのでゴシゴシと磨くことはやめましょう。

歯石を溜めないためにはどうすれば良い?

歯石を溜めないためにはどうすれば良い?

歯石ができる石灰化という作用をもたらすのは、唾液、浸出液、血液が主だということがわかりました。しかし、唾液は消化などに必要ですし、浸出液ともに自然と出るものなので自力では止められませんよね。血液だけは、歯を健康に保つ、固いものや鋭いかたちをした食べ物に気を付けていれば防ぐことができそうです。また、歯垢が石灰化してできる歯垢ですから、歯垢を溜めないことも歯石を防ぐうえで大切なことです。毎日の歯磨きで歯垢を残してしまい溜めてしまわないように1本1本歯を磨いていくこと、そしてブラッシングだけでなく、デンタルフロスなどでプラスアルファのお手入れをしてみましょう。少しずつでも歯垢を除去していくことで、歯石となって溜まっていく量や箇所を減らしていきましょう。